Heartアンバサダーのみなさんには、協賛企業をはじめとするライフサイエンス企業との協働に積極的にご尽力いただいています。協働実績については随時ご報告いただき、情報を共有していただきますのでご覧ください。
今回は10月30日(月)に開催された「成人先天性心疾患診療で注意すべき合併症 Web Seminar」にご登壇いただいたHeartアンバサダー 猪又竜さんの参加レポートです。
「成人先天性心疾患診療で注意すべき合併症 Web Seminar」参加レポート
Heartアンバサダー 猪又竜
2023年10月30日(月)に「成人先天性心疾患診療で注意すべき合併症 Web Seminar」に、Heartアンバサダーとして登壇しました。聴講者は全国の循環器医師で、約600名の方が視聴されていたそうです。
第1部では、信州大学循環器医師の元木先生が座長、私(患者)と、移行期医療支援センターの看護師さんが登壇しました。
先天性心疾患の患者さんが大人になっていくときに大事にしてほしいこと、医療者に覚えておいてもらいたいことを、患者の視点から話してほしいということでした。10分しか持ち時間がなかったので、大事なことを3つに絞ってお話ししました。
①自分の病気を理解すること、他人に説明できるようになること
②患者仲間を持つこと(ピア)
③人の多様性を知ること(ダイバーシティ&インクルージョン)
①がとにかく一番大事なのですが、自分の特徴をきちんと理解して、他人に説明できるようになることです。例えば抜歯が必要になったときに、歯科医にしっかりと病気の話をして抗生物質を処方してもらうとか、学校や職場で配慮を得たいときに、相手に納得感を持たせて配慮を得ることができるかなど、日常生活に大きくかかわっていくことです。
②は患者仲間を意図的に作ってあげてほしいということです。患者会に入会する必要はなく(もちろん入会してもいいですが)、一人でも「あるある」をわかってくれる人がいると、QOLが上がります。これは間違いないと思っています。③と②の延長です。
③は一般の人も、患者さんのほとんどもできていないこと、ダイバーシティ&インクルージョンです。心臓病仲間だけのコミュニティしか知らず、脳性麻痺の人、がんサバイバー、人工呼吸器ユーザー、糖尿病などなど様々な特徴の人たちとコミュニケーションをとっていくと、自分が特別な存在じゃないということと、できることで誰かを助けてあげられる、できないことはできる人に助けてって言えばいいということがわかります。
こういう環境を、現在では意図的に作ってあげないと、みんなが自分らしく生きられる社会にはなりません。
以上のことをお話ししてまいりました。